2年間にも及ぶ「いのプロジェクト」が遂に完結(正確に言えば、薪窯がまだなのでほぼ完結)します。
たくさんの方に助けてもらったこのプロジェクト。
移住も含めて、ちょっと振り返ってみたいと思います。
(前半と後半に分かれて書きます。その前半部分です。)
先の見えないコロナ禍
2020年1月になって、日本国内での感染者が出てきて、大阪では2020年4月7日に外出自粛要請が出ました。
私たちのお店はビジネス街(大阪の本町、御堂筋付近)にあったので、ビジネスマンたちはリモートワークに移行し、電車も街もガラガラで、大打撃を受けました。
この時は、まだ時短営業の協力金という話もなく(協力金は2020年年末から)、4月から突然売上激減となりました。
5月には、大阪で緊急事態措置が出て、今までに経験したことない生活に突入したという感覚でした。
飲食店は水商売と言われるくらい、毎日の売上の積み重ねで生活できている職業です。(はっきり言って儲かりません。)先の見えない不安で、さてどうしようか?どうやって生活しようか?と考え始めました。
高知とのご縁
家にいて、時間だけはあった私たち夫婦。これからどうしたいか、じっくり話し合いました。
- 前々から、田舎暮らし(ジョゼの故郷、リスボン郊外のビーチハウスのある場所みたいな暮らし)をしたいと思っていた。
- 料理も好きだけど、パン作りにはまってきたので、もっとパンを焼きたい。
- 自分たちで食べる野菜も作ってみたい。
- 友人が田舎に移住しての新生活が楽しそう。
- 息子が小学生のうちに、自然がいっぱいの中で生活させたい。
そうなったら、「移住」というのを視野にいれて、ひとまず情報を集めよう!となりました。
ネットで移住者のサイトを読み漁り、でも、ネットではなく直接話を聞きたいと思い、友人の移住先である高知県の大阪事務所が、私たちの店舗から徒歩10分のところにあることがわかり、早速行きました。
移住担当者とのアポイントもとり、さらに詳しい話を聞きました。
高知県では、「高知家 移住・交流コンシェルジュ」というのがあって、移住希望者へのサポートが充実していることを知りました。(多分、他の都道府県にもこのようなサポートがあると思います。)早速、登録して、さらに情報を集めました。
その友人にも連絡を取って会いにに行くことにしました。
私は15年前に高知へ行ったことがあり、唐人駄馬でキャンプしたり、道の駅でカツオのたたきを食べたりして、美味しい楽しい自然がいっぱいなイメージを持ってました。ジョゼと息子は高知に行ったことなかったので、ワクワクしてました。
高知に惚れる
初めての高知は、特急停止から始まりました。
「高知は自然がいっぱいだから、自然の影響も受けやすい。ご縁がないと来られないのよ。」と聞いたことがあります。
私たちもまさしくこれ。
新大阪から岡山までの新幹線は順調。
岡山から高知へ特急南風(アンパンマン列車)が大雨のため、阿波池田駅で緊急停止。電車は不通となってしまったので、代替バスで高速道路を使って高知駅へ。この時点で1時間以上オーバーしてました。でも、無事に到着。ご縁があり安心しました。
友人の移住先である高知県吾川郡いの町を中心に、仁淀川や海、山に足を運びました。
もっと情報をもらうために、町役場へも行き、「空き家バンク」に登録しました。
この時点で、家族全員、高知に惚れてました。
物件決定
他の都道府県の空き家バンクでも空き家を探してましたが、高知に行ったことで、すでに心は高知にありました。大阪のお店は、コロナ禍のルールを守りながら営業しつつ、物件探しを続けました。
いの町空き家バンクで見つけた物件の内覧を申し込んで、再度、高知へ。(今度はスムーズに到着)
売主さんに鍵を開けてもらい、物件の説明、図面ももらいました。
いの町役場からは、耐震改修の補助金や、移住者への補助金の説明をしてもらいました。
この物件に決定した私たちは、次にリフォーム業者探しです。
いのプロジェクト発動
高知県の補助金を申請するには、高知県土木課に登録されている業者を利用することが条件となってます。高知の業者なんて、1人も知り合いがいない・・・・・。
土木課のウェブサイトに載っているたくさんのリストの中から、自分たちで決めるしかありません。
まずは、ウェブサイトのない会社はNG。大阪から探すにはウェブサイトやSNSしか判断材料がないので。
ウェブサイトがある会社を1つずつクリック。その会社が得意とする家のデザインや質感をみていきました。
そんな中、見つけたのが、「家猫設計」の芝さん。女性1人で仕事している個人事業主の方でした。
私たちと同じ個人事業主なこと、SNSにアップされている物件のデザインや質感が私たちの好きと似ていること、個人でされている方の方がいろいろ融通が利くかなあと思ったことなどがあり、早速アポをとりました。
ビデオチャットで、大阪と高知で場所を超えたミーティング。(コロナ禍でこれが普通になったのはいいことだと実感)私たちの今の状況、思い、高知でやりたいこと、物件の説明、予算など話して1時間、芝さんから是非協力させてくださいとお返事をもらい、契約しました。
題して「いのプロジェクト」の発動です!
(後半へ続く)
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